2026年度入学式
2026 年度(令和 8 年度)入学式 学長訓示
新入生のみなさん、ようこそ、広島市立大学へ。
ご入学おめでとうございます。
また、今日までみなさんを支えてこられたご家族をはじめ、関係のみなさまにも、心よりお慶び申し上げます。
本日、みなさんをお迎えし、松井広島市長をはじめとするご来賓の方々のご臨席を賜り、入学式を挙行できることを大変嬉しく思います。
広島市立大学は、「科学と芸術を軸に 世界平和と地域に貢献する 国際的な大学」を建学の基本理念に掲げて、1994 年(平成 6 年)に設置されました。
今年は開学から33年目を迎えました。
既に多くの卒業生や研究者が多様な分野で活躍しており、卒業生の活躍は本学にとって大きな誇りであるとともに、新入生のみなさんにとっても心強い励みとなるはずです。
私は昨年の4月に学長に就任いたしました。
開学以来30余年、インターネットなどの情報通信、情報技術を専門とする教員として本学に勤めましたので、昨年は新入生のみなさんに本学がこの地域のデジタル化において果たしてきた役割をお話ししました。
開学の年に「第12回アジア競技大会広島1994」のホームページを開設し、翌年に平和記念式典のインターネットライブ中継を行うなど世界初の試みも数多く成し遂げてきました。こうした先駆的な活動については本学の記録を辿り、そのスピリットを感じ取っていただきたいと思います。
就任から1年を経て、私は改めて本学の「比類なき魅力」を実感しています。
それは、広島市立大学が国際学部、情報科学部、芸術学部と、それぞれの研究科に加え、平和学研究科を設置し、ユニークな学問領域が共存していることです。現代社会が直面する、地球環境問題、人口減少、社会的分断、そして生成AIとの共生といった諸課題は、もはや一つの学問領域だけで解決できるものではありません。本学には異なる分野の強みを持ち寄り、学部横断で解決へと導く土壌があります。専門分野にしっかりと軸足を置きつつも、「国際・情報・芸術・平和」という本学の4つの柱を存分に吸収してください。
卒業生が本学に入学してよかったこととして、「他学部の学生と協働する機会が多く、学部を越えた友達ができた」という声をよく聞きます。
他学部、他研究科の学生との協働は、みなさんの視野を広げ、生涯の宝となる友をもたらしてくれることでしょう。
現代社会の複合的な課題には地域の大学、企業、自治体が密接に連携することが欠かせません。
特に地域課題の解決に大学への期待は、年々高まっています。
現代のグローバル社会において、「地域のテーマ」はそのまま「世界のテーマ」へとつながり得るものです。国際平和都市・広島にある本学で学び、研究するみなさんには、常に足元の「地域」を見つめる眼差しと、広い「世界」を俯瞰する視点、その両方を併せ持つ人になってほしいと願っています。
もしかするとみなさんは、「今の世の中は課題ばかりで、先が見えない」と不安に感じているかもしれません。
しかし、課題があるということは、それだけみなさんが求められ、チャレンジできる場がたくさんあるということです。
仲間や地域の人々と知恵を絞り、解決の道筋が見えた時の達成感は格別であり、後の大きな財産になります。
私自身、長年の研究生活を振り返り、そのプロセスこそが楽しく、豊かな日々であったと感じています。
みなさんの勉学、研究、創作活動の積み重ねが、新しい未来を形作っていきます。
未来の創り手であることを楽しみ、学生生活を謳歌してください。
変革するデジタル社会の、明るい未来への一歩を、今日、このキャンパスから踏み出していきましょう。
新しく始まる皆さんの大学生活が充実と喜びに満ちたものになること、
そして、みなさんが「広島市立大学で学んで良かった」と思える日が来ることを祈念いたします。
本日は誠におめでとうございます。
2025年(令和8年)4月2日
公立大学法人広島市立大学
理事長・学長 前田香織

