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学生座談会

テーマ 「広島市立大学での大学生活について」

国際、情報科学、芸術、各学部の学生3人それぞれの視点で、各学部の学びや特徴、大学生活、広島市立大学の魅力について語ってもらいました。
学生座談会

国際学部 国際学科4年 岩谷 美陽さん 島根県立松江東高等学校出身(写真:中央)
情報科学部 知能工学科4年 山中 彩加さん 広島県立廿日市高等学校出身(写真:左)
芸術学部 美術学科 油絵専攻4年 河村 直樹さん 北海道おといねっぷ美術工芸高等学校出身(写真:右)

———広島市立大学を選んだ理由

岩谷
ずっと英語と他言語を学びたかったので、市大はスペイン語、中国語、アラビア語などいろいろな言語が学べるということで選びました。島根県出身なので実家に帰省しやすいこともあって。私にとって広島は都会のイメージがあったんですけど、大学の周りは緑がいっぱいでとても過ごしやすいです。
河村
僕は高校でも油絵を描いていて、北海道の美術・工芸系の高校で専門的に学んでいたのですが、基礎力を高めたいと思って、基礎にも力を入れている市大を志望しました。広島は都会と田舎のバランスがちょうどいいですよね。僕は北海道の高校に進学したのですが、山口に長く住んでいて、生まれは広島なので、なじみがありました。
山中
私はもともと刑事ドラマが好きで、そこに出てくる防犯カメラとかそういった技術に憧れて情報系を志望していました。市大は、2年生で学科配属、4年生で研究室配属というように、段階を踏んで選べるのが魅力でした。

———大学で学んできたこと

岩谷
本当は今年の1月から1年間アメリカの大学に留学する予定で、TOEFL iBTテストを受験して条件はクリアしていたのですが、コロナ禍で留学はあきらめ、今は就活中です。2年生までは言語・コミュニケーションの授業を取っていて、今はアメリカ文化を研究するゼミに所属しています。でも各プログラムの中で36単位以上取ったら領域認定がもらえるので、私は国際政治・平和プログラムで認定をもらう予定です。言語を学びたくて入学しても、その時の考え方次第でいろいろな授業を取れるので、そこがすごくいいところだと思っています。
山中
1年生ではプログラムや数学をメインに学び、2年生で知能工学科に配属されてからは、人間の感情や知識をコンピュータに備える人工知能や画像処理などを学んでいます。ほかに地域課題演習と地域実践演習を取っていて、地域課題演習では三角島で360°カメラを使って撮影した風景をGoogle Earthに貼り付けるという活動をしました。地域実践演習ではペッパーくんに広島について話してもらうということで、私のチームはおすすめスポットを紹介しました。
河村
2年生まではデッサン、古典技法、技法材料などの基礎を学び、3年生になる頃には自分のものになりました。技法材料を学ぶことは、高校まではあまりなかったので新鮮でしたし、大学に入って現代美術やほかのジャンルを知って、なぜ油絵で表現するのか、油絵とは何かというような立ち位置をあらためて見つめ直すことができて、かなり視野が広がりました。



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部活・サークル活動、アルバイト

河村
版画部で、昨年は部長を務めました。版画は色数が少ないので、自由度の高い油絵と違って技法で見え方が変わります。だからどのようにデフォルメするのかとか、油絵と違う部分を楽しめます。僕が部長を務めた昨年はコロナ禍で、講師を呼んで講習をしたり合宿をしたりという活動ができなかったのですが、活動に関わる書類作成や先生とのやりとりを通じて社会性は身に付いたと思います。油絵専攻以外の友達ができたのも良かったですね。アルバイトは塾講師や宮島での店頭販売、大学資料館の監視員など、声がかかると入るという形で参加しています。
岩谷
去年までS2(エスツー)という平和活動サークルと、留学生と一緒に料理を作るサークルに所属していました。平和活動サークルは主に平和公園周辺にある慰霊碑を、外国人旅行客や修学旅行生にガイドするというものです。昨年はコロナ禍でトークイベントなどが開催できなかったので、オンラインに切り替えて活動していました。私は会計という立場を任せてもらい、関係者との連絡やタスク管理についていろいろ学ぶことができました。アルバイトは1年生の時から日本料理店で。原爆ドームが近く外国人観光客が多いので、英語の勉強のためでもあります。あと留学費用を貯めるために始めました。自分で着物を着付けして接客し、有名な方も来られるような店で働くことで、社会人としてのふるまいなどを学んでいます。
山中
私は環境ボランティアサークル「ねっこ広島」と広島大学のジャグリングサークルに所属しています。ねっこ広島では地域の公民館で子どもたちとふれ合ったり、クリーンウォークでゴミ拾いをしたりしています。アルバイトは大学に入った時から創作フレンチレストランで働いています。お客さんとの距離が近い仕事で、接客を通して自分が成長できるのではないかと思って始めました。メニューの説明一つとっても、常連さんなら短く、そうでない人には分かりやすく説明するなど、お客さんに合わせた対応を心がけています。



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他学部のメンバーに聞いてみたいこと

山中
楽しかった授業は何ですか。
岩谷
ディベート(議論)のクラスですね。1チーム5人くらいで、2つのチームがテーマに対して賛成派と反対派に分かれて、15分くらい英語で討論します。友達と一緒にベストディベーター賞をもらったのがすごくうれしかったです。英語をアウトプットするいい機会となり楽しかったです。
河村
僕は現代美術史ですね。現代美術って範囲が広くて難しいし、独特のノリみたいなところもあると思うんですよ。それを講師が分かりやすくかいつまんで教えてくれるので、すごく勉強になったし面白かったです。
岩谷
国際は期末のテストがレポート提出中心なんですけど、情報と芸術はどうですか。
山中
情報は高校で受けていたような筆記テストが多かったです。実験ではレポートを出して修了というものもありますが。
河村
芸術はレポートや筆記テストもあるにはあるけど、そんなに多くはないですね。実技系になるとレポートではできないので、作品を制作します。



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将来の目標

岩谷
まだ具体的には決めていないのですが、就活の軸にしているのは、海外で働く機会があること。最終的に海外で働きたいという夢があるので、英語や現地の言語を習得して、社会に出て10年後くらいには、現地で働けるようになりたいなと思っています。留学して英語を身に付けることも考えたのですが、留学だけが手段じゃないと思い始めて。留学しなくてもいろんなことをやりながら英語力を伸ばせることも分かったので、今は就職してコツコツ英語の勉強を続けることを考えています。
山中
情報科学部は大学院に進学する人が多いのですが、私は就職しようと思っています。希望は、広くIT業界で、システムの企画、開発、さらに納品後の運用物資までサービスをトータルで提供している企業であること。さらに私は将来お客さんの要望を自分で聞き出す立場で働きたいと思っているので、それが叶えられるところを探しています。お客さんに使ってもらえてどこかで何かの役に立つものづくりに携われればいいなと思っています。
河村

もっと技術を深く掘り下げたいので、大学院に進学するつもりです。作家になれたらいいけど、そんなにうまくはいかないと思うので、院に進学して色彩検定など芸術系の検定を取って、その時の価値観に従って、就職するのか作家になるのかなど進路を考えたいと思っています。



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これから入学する人へのメッセージ

山中
同じ大学にこんなに個性的な学部が3つ集まっている大学は珍しいと思うし、3学部合同で関わる機会もあるので視野が広がります。
河村
トップオブトップといわれるような都会の高名な芸大もいいけれど、市大のように地方で、少人数制でみっちり教えてもらえる大学もなかなかないと思います。先生との距離が近いのも市大の長所だと思うので、そのようなことも考慮して選択してもらえたらいいなと思います。あと、留学したいなと思った時に、英語がちょっと怖いな…と躊躇するのももったいないので、受験のためだけでなく英語はしっかり勉強しておくことをお勧めします。僕ももう少し真面目に英語を勉強しておけばよかったと思っているので。日本語の文献と英語の文献だと数が全然違うんですよね。だから英語の文献が読めたら強いなって思うので。
岩谷
市大は小さな大学で、自分がやりたいことを後押ししてくれる環境があります。これは入学後に分かったことですが、国際学部といっても英語が得意で語学を学びたい人ばかりじゃなくて、政治やビジネスを勉強したい人もいて、いろんな人がいることがまた勉強になるんですよね。言語を学びたいなら外国語学部に目が向きがちだけど、自分が本当に勉強したいことをしっかり考えて、大学を選んでほしいと思います。市大なら語学を学びながら、平和活動もNPOも、いろんなことができますよ。

——— 対談を終えて

河村
こうして話してみるとすごい刺激になるというか、もう4年生で今さらですが、できれば皆さんと仲良くなりたいところです(笑)。国際学部は人間力が上がりそうな授業がいっぱいあるし、芸術に携わっているとプログラミングに手を出したくなる人も一定数いると思うので、情報の授業もいいなと思うし。同じ大学でもここまで多様性のある環境なんだと実感しました。
岩谷
国際は今の時期「THE 就活生」みたいな学生が多いけど、河村くんの就活に対する考えを聞くだけでも、そんな道もあるんだなって思えました。いろんな考えをほかの学部の学生から学べるので、1年生からどんどん交流すると、とても良い友達ができると思います。
山中
同じ大学にいるのに、それぞれ全然違うことをしてきたんだなというのが一番の印象ですね。ありがとうございました。