国際交流・留学 International exchange and study abroad

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派遣留学の体験記 (フランス・レンヌ第2大学) 


国際学部 国際学科 4年  関野 凜夏さん

 フランス・レンヌ第2大学
[2023年1月 ‐2023年5月]

● 留学先大学の特徴とアピールポイント
 私が留学したレンヌは、パリからTGV(フランスの高速鉄道)で1時間30分ほどの町で、ブルターニュ地方の中心都市です。レンヌ旧市街地では16世紀の建築やレンヌ大聖堂のような歴史的建築物のような美しい街並みを見ることができます。周辺の観光地へのアクセスも良く、モンサンミシェルやナントなど、週末に友達と訪れることができます。私が通っていたCIREFEはレンヌ第二大学内にある語学学校で、フランス語を学びにヨーロッパ、アジア、アメリカ、中東など世界中から学生が集まっていました。
 レンヌ第二大学は学生運動が盛んで、2023年2月から年金受給年齢の引き上げ(62才から64才へ)への抗議デモが始まると、頻繁に大学が閉鎖されていました。学生が椅子や机を運び出して、講義棟の扉を封鎖したり、授業が突然無くなったりするのでとても驚くと同時に、日本と違って若者が自分達の力で政治を動かそうとする意思がフランスの学生にあると感心しました。しかし、デモがあると度々授業が休みになること、校舎に落書きをしたり窓ガラスを割るなど過激な行動があり、これには賛同できないと思いました。

〈CIREFEの校舎〉

〈デモの前の集会〉


● 留学を振り返って、留学で得たものと今後の目標は何ですか?
 留学を通じて様々な人との出会い、世界や日本の文化について理解を深める事ができました。特に、CIREFEは世界中から学生が集まっているので、フランス語以外の言語を学ぶことや、世界中に友達を作ることができると思います。お互いの国の料理を作って食べたり、会話を通じていろいろな国の文化を話すことができて楽しかったです。日本に興味を持っている学生も多く、日本について教えてあげると楽しそうに話を聞いてくれ、アニメや漫画などの話題で特に盛り上がりました。留学中の出会いを通じて、何人はこうというような固定観念を持たずに、そのひとがどんな人なのかをよく見て、国籍や文化はその人の一部だと捉えられるようになりました。
 また、留学中に出会った人の中には、ウクライナや中東など自分の生まれ育った国に住むことができないためにフランスにやってきた人がおり、自分が生まれ育った環境は特別で当たり前ではないのだと実感しました。日本の良さを知ると同時に、ジェンダーや働き方などの面で見ると日本にも課題があると感じました。

〈お世話になった先生、クラスメイトと〉

〈最後の授業。お菓子やスナックを持ち寄って>


● これから留学を希望する後輩へのメッセージ
 コミュニケーションにおいて、重要だと思ったことは2つあります。
 一つ目は、自分から積極的に話しかけに行くことです。当たり前のことのように感じるかもしれませんが、会話ができると嬉しいし、モチベーションが上がるので、有効な方法だと思います。私は、CIREFEが主催イベントや留学生向けのイベントに参加して、学外の人とも話をする機会を増やすように意識して行動していました。初めは、話しかけるのも怖いと思いますが、仲良くなれば一緒に旅行に出かけたり、料理を作ったりと楽しいことがたくさんあるので、勇気を出して自分から挨拶するように心がけるなど、積極的に行動するといいと思います。
 二つ目は、文法が正確かどうかや正しい表現かどうかよりも、表情や手振りを大袈裟にするように意識して、伝えたいという気持ちを持って会話をすることです。文法や発音が正しいか考えながら話をすると、会話の速さについていけないし、相手も正確でない事が多いので、あまり気にしなくてもいいと思うようになってから、話すことが楽しくなりました。

〈お気に入りの自習スペース〉


● 最後に
 日本に生きている限り、日本語を話すことができれば十分生きていくことができますが、他の言語を学ぶことで、様々な人と出会い価値観が広がると思います。最初は、慣れないことばかりで話しかけるのが怖いし、どうやって仲良くなればいいのかわからないと思いますが、無理せず自分なりの方法を見つけて留学生活を楽しんでください。

〈帰国前日に友人と〉

〈フランスのスイーツ店〉



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