国際交流・留学 International exchange and study abroad

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オンライン留学の体験記 (ドイツ・ハノーバー専科大学ICMプログラム)

国際学部 国際学科 3年  
[2021年11月]

● 本プログラムの特徴とアピールポイント
 まずは、異文化に関する概念を英語で学ぶことが出来る点です。ホフステッドなど、異文化に関する理論で有名な研究者たちの論文を使いながら講師たちによるレクチャーを受けられます。中には、広島市立大学で学んだ内容や、それ以外の面白い内容もあります。ICMでは、異文化の概念を学びつつ、異文化の違いをどうチームワークに還元できるか、というところまで学べるので、将来国際的な場で働きたい人にお勧めです。また、学び方も座学ではなく、オンラインならではのツールを使った面白いプログラムもいくつかありました。西洋と東洋の違いを実感することができ、とても面白かったです。
 次にお勧め出来る点は、必ずしも英語のネイティブたちとチームを組むわけではないという点です。もちろん、ヨーロッパ圏の学生たちは高い英語のレベルを持っています。しかし、普段は母国語を使用しているため、たまにヨーロッパ圏の学生同士でも英語が通じないときもありました。そのような状況においても、チームに与えられたミッションをこなす必要があり、プレッシャーのかかる環境ではありますが、だからこそ国際的に働きたい人にとっては、良い経験になると思います。
 最後にお勧め出来る点は、創造性を高められる点です。プログラム前には自己紹介ビデオや自分の国に関するプレゼンなどを制作します。また、プログラム中にもオンラインのツールを使った、クリエイティブな課題が与えられます。普段、動画編集などをしない人は戸惑いを感じてしまう課題ですが、新しいスキルを学べるチャンスです。海外の学生たちは私が思っている何倍もクリエイティブで、動画編集や写真加工、文章作成においても優れたアイデアを出し合っていたので、刺激になりました。


● プログラムを振り返って、得られたものと今後の目標は何ですか?
 プログラムを通して得られたものは度胸です。正直に言って、私の英語力はあまり高くありません。そのため他のチームメンバーに比べて出来る事が限られてきます。だからと言って、全部メンバーに任せきりにしては良くないので、自分にできることは何かないか聞いたり、思い付いたアイデアを言ってみたりと、恥ずかしがらずコミュニケーションを取ろうとする姿勢が大切だと学びました。
 次に得たことは、多文化なチームでのリーダーシップに対する学びです。私は英語力があまり高くなかったのでリーダーシップを取ることが出来ませんでしたが、チームのメンバーに良いリーダー性を持っている学生がいました。その学生は、課題が与えられたら、まず皆と課題に対する理解を確かめ、タスクを分配し、最後にみんなでお互いの出来を確認しあいます。また、他のメンバーの中には、疲れている人に話しかけたり、ジョークを言ったりと、場を盛り上げ良い人間関係を築こうとしている学生もいました。チームが多文化であろうとなかろうとこれらのことは大切ですが、多文化な状況でこれらを実践できている学生を見て、多くの学びを得ました。
 プログラムを通して得た、度胸とリーダーシップに関する学びを活かして、もっと国際的な場でのチーム活動の経験を増やしたいです。このようなプログラムに参加したのはほぼ初めてで、まだ経験が足りないので、より国際的な場で働くための感覚を養うために海外と交流するプログラムに参加したいです。また、そのために自分の英語力を向上させることももう1つの目標です。3か月後までにTOEIC800点を目指しています。また、今回の経験からスピーキング力が足りないと分かったため、ランゲージエクスチェンジも始めました。


● これから本プログラムに参加を希望する後輩へのアドバイスやメッセージ
 1つだけ強く言えることは、とにかく積極的に発言してください、ということです。周りの学生のレベルが高いからといって、何も発言せず全部任せきりにしてしまっては1週間がもったいないです。英語が伝わらないからこそ、何度も説明し理解してもらえるスキルを身に付けられるチャンスです。私自身もプログラム中に自分の無力さに気付き、心が折れかけました。しかし、それでも自分に出来る事はないかと、発言したり、分からないことは思い切って聞いてみたりと試行錯誤しました。他の学生に比べるとチームへの貢献度は圧倒的に少ないかもしれませんが、あのとき発言して良かったと思っています。なにもしないよりも、なにかチームのために頑張ろうとする姿勢があればチームのメンバーは助けてくれます。このプログラムの良いところは1週間朝から晩まで(日本時間でいうと夕方から深夜まで)英語漬けの環境に身を置けることです。プログラムが終わった後は、なぜか留学から帰ってきたような気分でした。それぐらい、ハードな英語漬けの環境ですが、英語を学ぶのではなく英語で学ぶという言葉がぴったりの環境です。大変な1週間になるとは思いますが、絶対に良い経験になりますので、参加される学生の皆さん、頑張ってください。応援しています。


● 最後に
 プログラム参加中、みんなで音に合わせてリップシンクの動画を作ったり、レゴを使ったミッションがあったりと面白い内容がありました。チームのメンバーと理解を深める機会はたくさん用意してあります。辛かったことは先ほども述べた通り、私自身の英語力やタスクの完成度が他の学生と格段に違ったことによる、チームに貢献できない悔しさです。英語をもっと話すことが出来たら、と思う場面が何度もありました。しかし、そのおかげで英語学習に関するモチベーションを保つことが出来たので今ではポジティブに考えています。


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