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【プレスリリース】化学的圧力で単結晶の欠陥を制御して最低熱伝導率を達成(5月11日更新)

中性子ホログラフィーでマグネシウム錫化合物にドープしたホウ素の役割を解明

 情報科学研究科の八方直久准教授は、東北大学、茨城大学、名古屋工業大学、J-PARC センターの研究者らと共同で、マグネシウム錫化合物単結晶をホウ素で部分置換すると、空孔欠陥量が増加することを明らかにしました。これはホウ素部分置換によって化学的圧力が高くなったためです。空孔欠陥に加えて、転位密度も増加したため、理論的に予想されている最低熱伝導率を達成することができました。本研究により、化学的圧力を制御することで、さらにマグネシウム錫化合物単結晶の熱電変換性能を向上できる可能性が示されました。
 本研究において、八方准教授は中性子線ホログラフィーの測定システム整備、およびデータ解析(原子配列の分析)を支援しています。

 研究内容についての詳細は、プレスリリース資料PDF[1.21MB]をご覧ください。

【論文情報】
  • タイトル:Chemical-Pressure-Induced Point Defects Enable Low Thermal Conductivity for Mg2Sn and Mg2Si Single Crystals 
  • タイトル和訳: 化学的圧力で誘起された点欠陥がMg2Sn とMg2Si 単結晶の低い熱伝導率を実現
  • 著者:Wataru Saito, Kei Hayashi, Zhicheng Huang, Kazuya Sugimoto, Kenji Ohoyama, Naohisa Happo, Masahide Harada, Kenichi Oikawa, Yasuhiro Inamura, Kouichi Hayashi, Takamichi Miyazaki, Yuzuru Miyazaki
  • 掲載誌:ACS Applied Energy Materials, (first online).
  • doi:10.1021/acsaem.1c00670
  • URL:https://doi.org/10.1021/acsaem.1c00670

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