お知らせ Information

news

[6月1日~6月21日 開催] マヌエル・フランケロ ― モノの言語

 

 スペインにおける超絶技法の画家として伝説的な存在であるマヌエル・フランケロは、1991年に日本橋高島屋で開催された展覧会「スペイン美術はいま―マドリード・リアリズムの輝き―」において、数多くの日本のリアリズム画家に影響を与えました。現在は自己の表現能力をさらに拡張し、絵画に限らず様々な作品を精力的に制作しています。
 フランケロは本学の芸術学部教授であった磯江毅の旧知の仲であり、その後も本学教員が指導を受けるなど、本学と縁の深い作家です。
 今回の展示企画は2002年に発表された版画シリーズ「モノの言語(The Language of Things)」を展示します。このシリーズを発表する約10年前から、フランケロはアトリエにある何気ない物体をポラロイドカメラで毎日のように撮影していました。そのポラロイド写真を銅板におこし、和紙にプリントしたのが「モノの言語」シリーズとしてまとめられた14点の作品です。あわせて、2007年から2008年に制作された平面作品《無題》を展示します。
 概念や複雑な表象を表現するフランケロの芸術作品を「見る」ということは、鑑賞者に非常に複雑なプロセスを体験させ、芸術鑑賞をするためのアビリティーを高める機会となるでしょう。なお、本展示は、長崎県美術館、駐日スペイン大使館での展示を終え、本館での展示となります。

■ 会  期:2023年6月1日 木曜日 ~6月21日 水曜日
■ 時  間:10:00 ~ 17:00  (土日は16:00まで)
■ 会  場:芸術資料館5階展示室  入場無料

■ ギャラリートーク:6月1日 木曜日 13:00~ 森園敦(長崎県美術館学芸員)
■ 会  場:広島市立大学芸術資料館5階展示室

■ 展 示 品:(1)マヌエル・フランケロ版画シリーズ
          「モノの言語(The Language of Things)」2002 14点
      (2)平面作品《無題》(2007-2008)1点  

                    *予告なく展示作品を変更する場合があります。


マヌエル・フランケロ 略歴

1953年    スペイン・アンダルシア州マラガ生まれ
1980年代   絵画の分野で驚異的な細密描写で名を馳せ、次世代を担う新進気鋭の
       アーティストとして注目されマドリードを拠点に活動
1990年代後半 作家のアダム・ロウやエンジニアのスヴェン・ネーベルとコラボレー
       ション
2001年    作家のアダム・ロウと共同でFactum Arteスタジオを設立
       アフマド・バガット博士、マイケル・マリンソン、アダム・ロウと共
       に、王家の谷にあるセティ1世の墓の復元プロジェクトに携わる
2010年    Factum ArteFactum Foundationの支援を受け、絵画やフレスコ画の
       壁面などの表面を3Dで記録する「3DスキャナーLucida」を開発
2015年    写真作品の個展「Things in a Room」をニューヨークのMarlborough
       Galleryで開催し、表現手法へのこだわりを超えた新しいプロジェクト
       を展開
       その他展覧会多数


【主  催】 
広島市立大学芸術学部石黒研究室・広島市立大学芸術資料館
【企画協力】 長崎県美術館

【お問い合わせ】 芸術資料館  Tel:082–830-1821
         芸術学部分室 Tel:082-830-1507 Fax:082-830-1658

         

一覧ページへ