広島平和研究所

ユーラシアにおける地域主義とガバナンス

 

1. 概要
 現下のユーラシアの国際関係や紛争を考察する一環として、中国・ロシア・インド・パキスタンなど地域大国が参画するさまざまな地域主義ならびに地域協力枠組み(欧州安全保障協力機構(OSCE)、集団安全保障条約機構〔CSTO〕、ユーラシア経済同盟、上海協力機構〔SCO〕、南アジア地域協力連合〔SAARC〕など)の制度化や、国連ミッションも参画する紛争解決などの具体的な対処について、プロジェクト参加者それぞれの専攻を活かして共同研究を進めた。プロジェクトの期間中、「一帯一路」構想を掲げる中国のアプローチがめざましく展開し、その動向分析も課題となった。
 2年間のプロジェクト期間中、ゲスト討論者を含め多彩な参加者に恵まれ、10回に及ぶ研究会を開催するなどメンバーによる定期的な会合をもち議論を深めることができた。また、平和研専任教員により国内外の出張を実施し、現地調査や資料収集、研究者との意見交換を行った。
 2017年度をもって本件事業は平和研プロジェクト研究としては終了した。今後は参加メンバーを中心に、成果報告となる論文を取りまとめた商業出版を目指すとともに、科学研究費の獲得などによって継続して共同研究の体制を発展させていきたい。

2. 研究メンバー(肩書は2017年度当時のもの、代表者を除き五十音順)
湯浅 剛  (平和研教授)研究代表者、総括担当
井上あえか(就実大学人文科学部教授)
吉川 元  (平和研所長、特任教授)
徐 顕芬  (平和研准教授)
中内政貴  (大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授)
浜由樹子  (津田塾大学国際関係研究所研究員)
古澤嘉朗  (広島市立大学国際学部准教授)
山根達郎  (広島大学大学院国際協力研究科准教授)

3. 研究会・会合の実施(肩書は研究会当時のもの)
(1)2016年7月19日(火)第1回研究会(於・平和研409会議室)
 報告者 中内政貴(大阪大学大学院准教授)
 テーマ「協調的安全保障機構の影響力に関する考察:OSCEミッションを事例として」
(2)2016年7月27日(水)キックオフ会合(於・サテライトキャンパス)
 メンバーによる役割分担、今後の予定についての打ち合わせを実施
(3)2016年10月27日(木)第2回研究会(於・平和研409会議室)
 メンバー各自の研究テーマについて議論
(4)2016年11月24日(木)第3回研究会(於・サテライトキャンパス)
 報告者 吉川元(平和研所長)/討論者 中内政貴(大阪大学大学院准教授)
 テーマ「分断されるユーラシア安全保障共同体:国際規範対立に見る二つの安全保障戦略の相克」
(5)2016年12月22日(木)(予定)第4回研究会(於・サテライトキャンパス)
 報告者 湯浅剛(平和研教授)/討論者 井上あえか(就実大学教授)
 テーマ「ポスト・ソ連空間の地域主義:テロ拡大と変化する大国関係のなかで」
(6)2017年1月26日(木)第5回研究会(於・サテライトキャンパス)
 報告者 山根達朗(広島大学大学院准教授)/討論者 古澤嘉朗(広島市立大学講師)
 テーマ「『地域』を越えた安全保障:『ユーラシア』に対する国連安保理による紛争対応(2007-2016年)」
(7)2017年2月23日(木)第6回研究会(於・サテライトキャンパス)
 報告者 古澤嘉朗(広島市立大学講師)/討論者 小山淑子(内閣府PKO事務局研究員)
 テーマ「紛争後社会における警察改革(支援):アフガニスタンの事例の位置づけに関する考察」
(8)2017年3月28日(木)第7回研究会(於・サテライトキャンパス)
 報告者 井上あえか(就実大学教授)/討論者 湯浅剛(平和研教授)
 テーマ「パキスタン政治の動向と域内関係」
(9)2017年11月2日(木)16:20~18:10 第8回研究会(於・平和研409会議室)
 報告者 湯浅剛(平和研教授)/討論者 山根達郎(広島大学大学院准教授)
 テーマ「ユーラシア地域主義:パースペクティヴと論点の整理」
(10)2018年1月11日(木)16:30~18:05 第9回研究会(於・サテライトキャンパス)
 報告者 浜由樹子(津田塾大学国際関係研究所研究員)/討論者 吉川元(平和研所長)
 テーマ「『ユーラシア』の再概念化と地域秩序構想」
(11)2018年1月25日(木)16:30~18:00 第10回研究会(於・サテライトキャンパス)
 報告者 徐顕芬(平和研准教授)/討論者 中内政貴(大阪大学大学院准教授)
 テーマ「中国の中央アジアに対する援助」

4. 国外出張
(1)2017年3月1日(水)~11日(土):湯浅教授がモスクワ(ロシア連邦)へ出張
(2)2017年3月7日(火)~15日(水):吉川所長がウィーン(オーストリア)およびスコピエ(マケドニア)へ出張
(3)2017年10月19日(木)~23日(月):徐准教授が上海(中国)へ出張
(4)2017年12月12日(火)~22日(金):湯浅教授がアルマトゥ、アスタナ、カラガンダ(カザフスタン)へ出張

5. 国内出張(いずれも出張者は湯浅教授)
(1)2016年7月7日(木)~9日(土):札幌(北海道大学)
(2)2016年7月29日(金):岡山(就実大学)
(3)2017年2月12日(日)~16日(木):札幌(北海道大学)
(4)2017年7月13日(木)~15日(土):札幌(北海道大学)
(5)2017年12月6日(水)~8日(金):札幌(北海道大学)