広島平和研究所

「あるファシストの心―イタリア支配下キレナイカのテルッツィ 1927年・29年・31年」



講師:ヴィクトリア・デ・グラツィア(Victoria de Grazia) (米国 コロンビア大学教授)

広島平和研究所では、下記のとおりHPI研究フォーラムを開催しました。

                

1.  テーマ

  「あるファシストの心―イタリア支配下キレナイカのテルッツィ 1927年・29年・31年」

2. 日時

 2018年10月3日(水)18:00-20:00

3. 場所

 広島市立大学サテライトキャンパス セミナールーム2

  広島市中区大手町4-1-1 大手町平和ビル9階 (市役所本庁向い)

4. 講義の概要

 『柔らかいファシズム』(有斐閣、1989年)で知られるファシズム研究者、ヴィクトリア・デ・グラツィア氏が、1920年代から30年代にかけてファシスト政権下のイタリアがキレナイカ(リビア)で行った大量殺戮と、これに関与したファシスト党幹部で、のちに国防義勇軍司令官(1929-35年)、イタリア・アフリカ大臣(1939-43年)を務めたアッティリオ・テルッツィを取り上げ、当時のヴェルサイユ体制を基盤とした西欧国際秩序の枠組みのなかで、イタリアのファシスト政権がなぜ、そしてどのようにして残虐なジェノサイドを行っていったのか、振り返ります。また、グラツィア氏の報告を踏まえ、イタリアだけでなく広くファシズムやジェノサイドについて議論する予定です。(詳しい講義内容については、当研究所の英語版ウエブサイトをご覧ください。URL: https://www.hiroshima-cu.ac.jp/peace_e/)


5. ヴィクトリア・デ・グラツィア 氏の略歴

 ヴィクトリア・デ・グラツィア氏は、フィレンツェ大学スミス・カレッジ(伊国)で学んだ後、コロンビア大学にて博士号(歴史学)を取得。ニュージャージー州ラトガーズ大学で教鞭を執った後、1994年コロンビア大学に着任。現職は、同大学ムーアカレッジ歴史学教授。主たる研究分野は現代史で、ジェンダー的視点からの西欧・イタリア研究に加え、商業革命に関するグローバルな視点を発展させることに長期にわたり従事している。現在は、イタリアのファシストにおける親密性と権力に関する著作を執筆中。主な著作はIrresistible Empire: America’s Advance Through Twentieth Century Europe (Belknap Press, 2005)、The Sex of Things: Gender and Consumption in Historical Perspective (ed.,University of California Press, 1996)、How Fascism Ruled Women: Italy, 1922-1945 (University of California Press, 1992)など。