広島平和研究所

連続市民講座(2005年度)

いま広島・長崎の経験にどう向き合うか――被爆体験と現在の核問題 

 

■概要

 今年、被爆60年を迎えた広島・長崎では、被爆者の方々の高齢化が進み、「被爆体験の風化」が指摘されるなど、原爆についての基礎的な知識でさえ、その共有が難しくなりつつあります。その一方で、米国をはじめ、国際社会では被爆地とは明らかに異なる原爆観が存在し、原爆の悲劇と被爆者の痛み、苦しみが充分に伝わっていない厳しい現実もあります。
 原爆投下は残念ながら「過去の話」ではありません。現在の核情勢に目を転じてみますと、5月にニューヨークで開かれた核不拡散条約(NPT)再検討会議での審議結果が象徴するように、世界では核軍縮の進展にブレーキがかかり、むしろ核拡散が進行する様相を呈しています。核兵器の威力および非人道性を認識し、核兵器が人類に何をもたらすかについて理解を進めることの今日的な意味は、より一層重要性を増していると言わなければなりません。
 各講義では、被爆体験と核をめぐる諸問題について歴史学、政治学、国際法、医学、芸術など様々な分野から光を当てながら、広島・長崎の被爆体験と被爆者のメッセージをどう受け継ぎ、将来につなげていくのか、受講生の皆さんとご一緒に考えてみたいと思います。


■日時:9月26日、10月3・17・24・31日、11月14・21・28日、12月5・12日 月曜日 全10回
     18:30~20:30(講義90分、質疑応答30分)


■会場:広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟6階 マルチメディアスタジオ
     (広島市中区袋町6番36号 TEL 082-545-3911)


■講義内容等 
(1) 9/26(月) 田中 利幸/広島平和研究所教授 

「核問題を見る視点――核廃絶運動だけで核は廃絶できるか」

(2) 10/3(月) 細川 浩史/広島世界平和ミッション派遣メンバー、ヒロシマ・ピース・ボランティア 

「『被爆体験を伝える』ということ」

(3) 10/17(月) 鎌田 七男/(財)広島原爆被爆者援護事業団理事長 

「原爆放射線の医学的影響」

(4) 10/24(月) 松井 芳郎/立命館大学法科大学院教授 

「国際法から見た原爆投下問題 」

(5) 10/31(月) 高橋 博子/広島平和研究所助手 

「隠されたヒバクシャ――1950年代米国における民間防衛計画と現代日本の国民保護計画」 

(6) 11/14(月) 海南 友子/ドキュメンタリー映画監督 

「中国における戦争の傷跡とヒロシマ観」

(7) 11/21(月) 水本 和実/広島平和研究所助教授 

「広島・長崎の被爆体験と今日の大量破壊兵器問題」

(8) 11/28(月) 永井 均/広島平和研究所助手 

「爆心地から遠く離れて――原爆投下の犯罪性をめぐる諸問題」

(9) 12/5(月) 金 聖哲/広島平和研究所助教授 

「北朝鮮の核問題――現状と解決への道」

(10) 12/12(月) 浅井 基文/広島平和研究所所長 

「内外の政治状況と広島の位置」
 

市民講座の内容は、当研究所機関紙掲載の記事でご覧いただけます。

『HIROSHIMA RESEARCH NEWS』第8巻3号内記事) 


 

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