広島平和研究所 連続市民講座(2009年度前期)

憲法第9条の<原点>と<現点> 

 

■概要 
 「原子力戦争は、もっとも現実的たらんとすれば理想主義的たらざるをえないという逆説的真理を教えている」(丸山眞男)。広島・長崎への原爆投下に始まる「核時代」は、「人類が死滅の鍵を自らの手に握った」時代(サルトル)でもあります。この人類共滅を避け、真の平和を構築するために私たちが考えるべきこととは何でしょうか。こうした観点から、戦後日本の原点を考えるとき、どうしても欠かせない検討対象の一つが、日本国憲法であるように思われます。前文において、全世界の国民の平和的生存権の保障を規定し、また第9条において、戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認を規定した日本国憲法の徹底的かつ積極的な平和主義は、ある意味でもっとも理想主義的であるがもっとも現実主義的なものであるのかもしれません。
 今回、本市民講座では、この日本国憲法9条の<原点>と<現点>について、歴史的・構造的に検討し、かつ今後の可能性について市民の皆さまとともに考えてみたいと思います。
 第1回は、当研究所の河上暁弘研究員が平和憲法の現実性と積極性について報告します。第2回は、龍谷大学の山内敏弘教授が平和憲法の意義を原理的に解き明かします。第3回は、立命館大学の君島東彦教授が憲法第9条の政策論、国際社会における第9条の意義について論じます。第4回は山口大学の纐纈厚教授が憲法第9条の今について報告します。第5回は、当研究所の浅井基文所長が今後の展望について分析します。

 

■日時:6月12・22・26日、7月3・10日 金曜日 全5回

     18:30~20:30(講義90分、質疑応答30分)

 

■会場:広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟6階 マルチメディアスタジオ
     (広島市中区袋町6番36号 TEL 082-545-3911)

 

■講義内容等 

(1) 6/12(金) 河上 暁弘/広島市立大学広島平和研究所講師 

「憲法第9条の積極性と現実性――憲法第9条をめぐる基礎的考察を中心に」
(2) 6/22(月) 山内 敏弘/龍谷大学法科大学院教授、法学館憲法研究所客員研究員 

「憲法第9条をめぐる原理的・理論的問題について」

(3) 6/26(金) 君島 東彦/立命館大学国際関係学部教授 

「憲法第9条をめぐる実践的・政策的課題について」
(4) 7/3(金) 纐纈 厚/山口大学人文学部兼山口大学大学院東アジア研究科教授 

「憲法第9条の現在――軍事的組織の民主的コントロール、有事法制、アジアと日本等」

(5) 7/10(金) 浅井 基文/広島市立大学広島平和研究所長 

「憲法第9条と日本および世界の課題と今後の展望について」


市民講座の内容は、当研究所機関紙掲載の記事でご覧いただけます。

『HIROSHIMA RESEARCH NEWS』第12巻2号内記事) 

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