広島平和研究所 連続市民講座(2010年度後期)

改憲論と憲法の「実行」

 

■概要

 憲法改正の手続きを定めた国民投票法(「日本国憲法の改正手続に関する法律」)が、2010年5月18日に施行されました。
 振り返ってみますと、同法は、2007年、憲法改正を自らの政権の手によって行うことを公約としていた安倍晋三政権のときに成立したものですが、その後、憲法改正論議はやや下火になり、同法成立時に、国会自身がその附帯決議の中で指摘していた、最低投票率、憲法改正運動規制、罰則に関する構成要件(何をしたら罰せられるか)の明確化などの問題について、現在までほとんど議論が行われていません。
 しかし、憲法改正問題は、決して政治争点とされてこなかったわけではありません。先の衆議院総選挙においても、政権交代の是非とかかわって、主要な争点とされたのは、自衛隊海外派遣問題(海賊対処法、インド洋での給油活動等)、沖縄普天間基地問題、小泉政権以来の「構造改革」(格差・貧困問題)などであり、これらは、まがうことなき憲法問題そのものです。
 憲法は変えられるべきでしょうか? それとも逆に、9条の平和主義や25条の「健康で文化的な生活を営む権利」、13条の個人の尊重、14条の法の下の平等といった憲法の理念を今の日本や世界において「実行」すべきでしょうか?
 今日改めて憲法改正問題を根本から検討し、「いのちとくらしと自分らしさ」の保障を基本に据える日本国憲法の意義と課題について、市民のみなさまとともに考えてみたいと思います。


■日時:1月7・14・21・28日、2月4日 金曜日 全5回
     18:30~20:30(講義90分、質疑応答30分)


■会場:広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟6階 マルチメディアスタジオ
     (広島市中区袋町6番36号 TEL 082-545-3911)


■講義内容等 
(1) 1/7(金) 河上 暁弘/広島市立大学広島平和研究所講師 

「今、憲法と憲法改正について考える――立憲主義の視点から」
(2) 1/14(金) 井口 秀作/大東文化大学大学院法務研究科教授 

「『憲法改正手続き法』について」

(3) 1/21(金) 辻村 みよ子/東北大学大学院法学研究科教授 

「『人権としての平和』と日本国憲法」
(4) 1/28(金) 伊藤 成彦/中央大学名誉教授 

「東アジア平和共同体の可能性と日本国憲法第9条」

(5) 2/4(金) 浅井 基文/広島市立大学広島平和研究所所長 

「原爆体験と広島の平和思想――21世紀のための日本国憲法」

 
市民講座の内容は、当研究所機関紙掲載の記事でご覧いただけます。

『HIROSHIMA RESEARCH NEWS』第13巻3号内記事)

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