国際交流・留学 International exchange and study abroad

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オンライン留学の体験記 (コスタリカ・国連平和大学)

国際学部 国際学科4年  永田 望子さん

 コスタリカ・国連平和大学
[2020年9月‐2020年11月]

● 本プログラムの特徴とアピールポイント
紛争や暴力の根本原因を探るだけでなく、ジェンダー格差や人権侵害、環境問題、軍縮化や宗教アイデンティティなど、本当にいろいろな分野から平和学について学ぶプログラムです。グローバルな視点で平和学について学びたいと思っている学生や、海外の大学の授業で自分の英語力を試してみたい学生におすすめしたいプログラムです。グループ課題や意見交換の場もあるので、それについていける英語力と主体性が必要だと思います。グループワークでは、ケニアのNGO団体で紛争解決のために尽力されている方やインドで国際弁護士として働かれている方々と、ソマリア南部とケニアにおけるイスラーム勢力アルシャバブについての研究と発表を行いました。普通の大学生をしていたら絶対に関わることができないような人々と繋がり、平和について語り合えることもこのプログラムならではの魅力だと思います。


● プログラムを振り返って、得られたものと今後の目標は何ですか?
初回の意見交換で、日本という安全で平和な国で暮らしている学生の私が描く「平和な世界」と、紛争地域で働く人の思う「平和な世界」の定義があまりにも違ったことに衝撃を受けました。育ってきた環境、経験してきたことが違うのだから意見がまとまらなくて当たり前だという先生の教えから、自分の視野の狭さに気づかされ、平和学がそれだけ身近なところからスタートしている学問だということと、平和を語る際に正解・不正解などないと知れたことが一番の学びだったと思います。
このプログラムに参加して強く思ったことは、もっと沢山の人々が平和について真剣に学び、考え、意見を発信しあえる社会にしたいということです。そしてそのためにも、自分の考えを上手く言語化できて、他人の意見も柔軟に取り入れられるような人間になりたいです。


● これから本プログラムに参加を希望する後輩へのアドバイスやメッセージ
自分の専攻分野にとらわれず、オールイングリッシュの講義をできるだけ受講して、普段から授業で英語を使うことに慣れておくと普段の授業とのギャップも少なく取り組めると思います。特に、古澤先生のInternational Politics ⅰⅱは、このプログラムの前に受講しておくことをおすすめします。私がグループワークで取り扱った社会問題も、古澤先生の授業を取っていたおかげで基本的な状況を知っていたので課題に気づきやすく、議論に積極的に参加することができました。世界情勢や他文化に普段からアンテナを張っておくことも大切です。また、自分が思う平和な世界とはどんな世の中なのか、具体的に自分の意見を持っていると、他の学生の価値観や考え方に触れた時に感動や発見が倍増して楽しいと思います。


● 最後に
私自身、このプログラムに応募する数ヶ月前まではオーストラリアに留学していたのですが、新型コロナウイルスの影響で、もともと1年の予定で渡航していたものが半年ほどで取りやめになり、悔しい気持ちで日本に帰国しました。復学してからも、再度留学に挑戦しようと望んでいましたが感染は拡大するばかりで先が見えず、諦めなくてはいけない状況になりました。やりきれない気持ちでいっぱいになっていた頃に、このプログラムの募集がかかり、自分がこれから学びたいこと、やってみたいことと一致していたのでオンライン留学という新しい形に挑戦することにしました。結果的に、上で書いたように本当に沢山の学びと気づきがありましたし、他国からの参加学生とも「この状況でもオンラインで今できることをしたいと思って参加したんだ」と話をしたりと、高め合う関係を築けたことも財産になりました。グループワークでは、ケニア、スペイン、インド、日本の4カ国をオンラインで繋いで話し合いを進めなくてはならず、時差を計算して早起きしたり夜中に起きたり、仕事の都合をつけてもらったりとお互いに配慮し合いながら、なんとか良いプレゼンテーションを作れたことが一番思い出に残っています。


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