広島平和研究所

「貧困から平和を考える―平和概念の再構築へ」



講師:石岡丈昇 (北海道大学大学院教育学研究院准教授)

広島平和研究所では、下記のとおりHPI研究フォーラムを開催します。

                
1.  テーマ

  「貧困から平和を考える―平和概念の再構築へ」

2. 日時

 2018年12月22日(土)13:00-15:00

3. 場所

 広島市立大学サテライトキャンパス セミナールーム2

  広島市中区大手町4-1-1 大手町平和ビル9階 (市役所本庁舎向い)

4. 定員
 先着40名

5. 講義の概要

社会的排除、新しい貧困、あやうい生(precarious life)。こうしたキーワードが21世紀の先進社会において登場してきた意味とは何か。マニラの都市下層について調査してきた石岡丈昇氏が、そこで得た知見と擦り合わせつつ、現代日本における貧困について考察し、そこから、貧困化する日本の地域社会の実態を踏まえ、どのように平和という概念を作り直していけるかという点まで議論を展開する。

エリック・ホブズボームは、20世紀を、戦争と暴力にあふれた「極端な事態が集積した時代(the age of extremes)」と捉えた。この観点を持つホブズボームからすれば、21世紀はこうした暴力を乗り越えた社会が各地に創出されるべきであった。しかしながら目の当たりにしているのは、先進社会の中心地において、「食べていく」こともままならない人びとが増加した事態である。それは、21世紀の今日において、再び19世紀的な社会問題が登場しているということでもある。日常が崩れていくようなこうした事態について、社会学はどのように向き合うことができるのか。また、平和に暮らすというのは、いったいどういったことなのか。本報告では、平和を、国際秩序の問題としてのみではなく、日常の生活実践の問題として捉えていく方向性まで議論してみたい。


6. 石岡丈昇氏の略歴

1977年岡山市生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科を単位取得退学。2010年、博士(学術)取得。20084月より北海道大学大学院教育学研究院助教、20134月より現職。ミュンヘン大学社会学科客員研究員(201556)、ウィーン大学言語文化研究科客員研究員(20174月〜20183)を務める。研究テーマは、身体の社会学、都市下層の比較社会学。主に、フィリピン・マニラを事例にエスノグラフィー研究を進めているほか、質的社会調査の方法論について検討する作業にも取り組んでいる。単著『ローカルボクサーと貧困世界−−マニラのボクシングジムにみる身体文化』(世界思想社、2012年)で第12回日本社会学会奨励賞著書の部受賞。他に『質的社会調査の方法―他者の合理性の理解社会学』(共著、有斐閣、2016年)、「癖の社会学」(『現代思想』45-6号、2017年)など。


*参加ご希望の方は、事前にEメールで下記へお申込みください。
 広島市立大学 広島平和研究所事務室
 E-mail: office-peace&m.hiroshima-cu.ac.jp
                 (実際にメールを送る際には、&を@にしてください。)