全研究科共通科目群

学際的な視野から、明日の地球社会を見つめる

 

全研究科共通の選択必修科目群「21世紀の人間と社会」は、人文科学、社会科学、自然科学、芸術学など、既存の縦割りによる学問領域を越えて、より広範な学際的領域で編成されています。これらの科目群を通してさまざまな分野の本質に触れることで、学問研究に対する調和のとれた思考と柔軟な批判精神を養い、修得する専門知識を再構築する機会が得られます。
このように、大学院では専攻する専門分野の既成の枠組みを越えて、常に、新鮮な視点、多様な問題意識、柔軟な判断力を養う、21世紀に役立つ調和の取れた教育· 研究を行っています。

 

 

開設授業科目

【科目名】<講師>

 概要

【科学史】

<非常勤講師 村上 陽一郎>

自然科学の本質を理解する方法の一つは、その生成の歴史を把握することである。
本講義は、西欧社会のなかで、科学が誕生し、発展していく過程を、数式などに頼ることなく、把握するために工夫された講義である。

【人間論 A(人文· 社会科学)】

<非常勤講師 上寺 常和>

人間は歴史的・社会的(政治・経済的)・文化的・哲学的・教育的存在である。この前提で、人間学的視点から、また人類学的視点から人間論を展開する。現代社会は加速度的に急激な変化をしており、人間の本質、生き方、在り方を探究することは、今を生きるものにとって極めて重要な意味を持ち、生涯を通じて継続的に実行されている。それゆえ、人間と、伝統・文化と科学と自然との関わりを考察・認識する。

【人間論 B(自然科学)】

<非常勤講師 戸田山 和久>

人間の大きな特徴は「心」をもっていることだと言われてきました。一方で、人間は動物であり、さらに究極的には物質にすぎません。こうした唯物論的な見方に立った上で、人間の心をどのように捉えていけばよいのか、心の科学と心の哲学の交差する領域の問題を考えていきます。

【国際関係と平和】

<広島平和研究所 所長 吉川 元>

20世紀を通して、国際平和観および安全保障観の変遷と転換について講義します。第二次世界大戦後には国連の集団安全保障体制が整備されました。しかし、冷戦が始まり、核戦争の危機が深刻化したために、国際平和が優先され、その背後で多くの人々が犠牲になりました。平和であっても人間の安全は脅かされ、多くの民衆が殺戮の対象になりました。冷戦の終結後には、一方で、グッドガヴァナンスという国家基準のグローバル化が始まり、新たな平和観と安全保障概念が考案され、他方では、「新しい戦争」が勃発します。冷戦後の世界もまた平和でもなければ、安全でもありません。エスニックの紛争、民族の戦争の発生も、冷戦終結後の新傾向です。こうした新しい国際政治環境の進展に伴い、予防外交とか平和構築といった新しい国際安全保障活動が展開されるようにもなっています。本講義では、20世紀の平和と安全保障の概念の変容について講義するともに、冷戦後になぜ、新しい安全保障概念、新しい安全保障活動が展開されるようになったのか、その背景を考察します。

【日本論】

<国際学研究科教授 佐藤 深雪>
 

20世紀初頭に、夏目漱石は、自己本位と則天去私にもとづいた個人主義によって独自の立脚点を得た。ヘンリー・ジェームズにおけるヨーロッパとアメリカの関係と対比しながら、漱石の「私の個人主義」と「現代日本の開化」を中心に考察する。

【科学技術と倫理】

<非常勤講師 石田 三千雄>

概要科学倫理や技術倫理、科学者・技術者の責任、技術の文明論的考察、生命操作技術の倫理や生命倫理学の倫理性、科学技術と公共性、市民の関与、技術倫理の仮題、技術者倫理教育の現状などを論じる。

【情報と社会】

<非常勤講師 橘 啓八郎>

私たちが生活している社会は情報化社会、電子社会等と呼ばれて久しい。現状では情報化、ITと称されている電子技術、情報通信技術によるコンピュータおよびそれらを結び合うネットワークシステムが重要な社会基
盤と考えられ、それらの発展により私たちの生活や社会情勢が大きく変化しつつある。
本講義では経済、法制度、倫理、文化、国際関係等が情報関連技術の発展により、どのような問題が生じるか、今後どのように対処すればよいかを検討したい。

【道具論】

<芸術学研究科教授 及川 久男 ほか>

道具がどのような存在であるかを論ずる。道具存在論、道具が開く文明と文化の歴史、過去と現在、未来論、形態と機能、美意識の国際比較、美術、工芸とインダストリアルデザインとの違いなど、道具を使う立場、つくる立場、考える立場、商う立場にとっての道具のありようの見方を論ずる。

【都市論】

<芸術学研究科教授 吉田 幸弘 ほか>

グローバル化やマルチメディア技術の普及とともに都市はますます不可視となってきた。機械化、ネットワーク化する都市は、他方で生命体としての人間のエコロジー回帰を促してもいる。そもそも都市とは何だったのか、歴史の原点に遡り、かつ未来都市を構想しつつ、また視野を広く地球規模に広げて、世界に知られる都市広島においてこそ論じなければならない、21世紀の都市像とそのデザイン方法について実践事例や現地見学を含めて講じる。

 

 

 

 

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